事物の五行の属性は決して木・火・土・金・水それ自身と同じではありません。
「象に比し、類を取る」 の方法、
つまり事物の性質・働き・形態と五行の特性とを類推することによって事物の五行属性を
得るのです。
このようにして事物や現象を自然に5つ系統に分けます。
例えば:「木」を例にとり、上の表を横の方向からみると、木の性質は柔らかでのびやかである。
春には、東からの風が多く、陽気が上昇し、草木が青々と生長する。
そして青緑の果樹には酸味が多い。
したがって木と春・風・青・酸・生などの事物や現象とは1つにつながります。
人体と結びつけると、肝の性質は調和がとれのびのびとし、通りがよくスムースである。
肝は胆と表裏をなし、目によって肝の様子がわかり、筋と怒りをつかさどる。
これらも木に属する事物や現象と1つにつながっています。そのほかの臓腑も同じです。
c.五行の相生関係、相克関係、相乗と相侮関係
五 行 の 相 生 : 相生とは一つの事物が別の1つの事物に対して促進・助長
・滋養する働きをもつことをいう。
相生順序 :
木が火を生み、 火が土を生み、 土が金を生み、
金が水を生み、 水が木を生む。
( 木 ⇒ 火 ⇒ 土 ⇒ 金 ⇒ 水 ⇒ 木 )
五 行 の 相 克 : 相克とは一つの事物に対して抑制する働きをもつことをいう。
相克順序 :
木が土に克ち、 土が水に克ち、 水が火に克ち、
火が金に克ち、 金が木に克つ。
( 木 ⇒ 土 ⇒ 水 ⇒ 火 ⇒ 金 ⇒ 木 )